葬式

祖母の葬式がある。
火葬の葬式の当事者になるのは初めて。引導も鍬ではなく松明で渡すようになっている。
焼き場というとどんな気色わるい所かと思ったが、きれいなホテルのようであった。
人を焼くとぐーっと起き上がるとか、やけ具合をみて引っくり返すとか聞き取りで聞いたりしていた話は一向になく、実にあっけなく白い骨になって出てきた。
死を確認するのにこれほど分かりやすい方法はない。土に埋めればまだ出てくるのではないかとも思えるが、あれをみてまた蘇るとは全く思えない。
医者の親族がいて、ここは何骨かと聞くと解説してくれる。
骨壺には仏さんが座っているイメージで足から収めて、頭蓋骨でフタをするようにするんだそうである。骨壺におさまりきれなかった骨はほかすそうである。
大きい骨壺を準備しておかねばならない。