カメラの電池を忘れる

調査。ある神社の宮座の文書の撮影をさせてもらいに自動車で1時間半くらいのところへいく。
30分ほど早くついたので、宮座をやっていた神社へいってみる。倒れかけの拝殿があって、ここでなんかやっとったんかいな、と思って、カメラを構える。
シャッターが下りない。フラッシュの電源が入ってないことに気づく。フラッシュの電源をいれて、シャッターを切るが、下りない。あれっ、と思った瞬間、朝起きてから電池を充電したことを思い出す。カメラの電池は家にあったのだ。
近所の電気屋かカメラ屋といっても片道30分以上ある。家にとりに帰るのも不可能である。何か方法がないかと思うがなさそうだ。
観念して、事前にしらせてあった時間の少し前に写真を撮らせてもらう家に赴く。奥さんがでてきて、「あがってください。」といわれるのを、「まことに申し訳ないのですが。電池を忘れてしまいまして、今日は撮影できんのです。」というと、奥さんは、「そしたらもって帰ってもらったら。」という。
「いえいえそういう訳には。。。」というと、「いえいえ。いいんです。」という。そうこうしていたら、家のご当主が出てこられたのだが、今にも倒れそうな感じである。
奥さんが、事情を話すと、ほっとしたような顔をする。
「いやぁ。今、ぎっくり腰になってしまいまして。前にもしたことがあるんですけど、ちょっと立っておれんのですわ。もう文書お貸ししますんで、持って帰って写真撮って下さい。」
ということで、30分ほど話をして、文書を借りて帰ることになる。
世の中こういうこともあるのだな。。。
とりあえず、電池のスペアは常に持ち歩いていないといけない。