OTF + dvipdfmxでのエラー「Could not find encoding file "Adobe-Japan1-6"」

資料をPDF化しようとしたらdvipdfmxでまたしてもエラーが。ここは腰を据えてかからねばと決心し、DOS窓を開く。「dvipdfmx -v (ファイル名)」とコマンドを打ち込んでエラーを確認する。dvipdfmxのオプションについては、「はぢめてのdvipdfmx」(http://www.geocities.jp/tanaken_1018/tex/dvipdfmx.html)の「dvipdfmxのオプション」に解説がある。

エラーは、

Could not find encoding file "Adobe-Japan1-6"

というのが出ている。この前からそうだったが、「expert」オプションをつけるとこういうエラーが出る。
さて、このエラーをいかに回避するか。回避方法は、「SO2@technical」というブログの「OTFパッケージの導入!?」(http://d.hatena.ne.jp/SO2_2009/20090625)という記事で紹介されている。

私の解決策は,$TEXMF$fonts/map/dvipdfmx/base/cid-x.mapを以下のとおり置き換える:
……(cid-x.map本文の引用を略す)……
注意点はOTF - TeX Wikiで紹介されているmapファイル中
Adobe-Japan1-6 を Identity-H に置き換えること.

とある。
cid-x.mapの中身は、TeX WikiのOTFパッケージの解説ページ(http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/?OTF#gb0b4cc5)の、「For dvipdfmx 」以下にいろいろあがっている例にしなければならない。小塚フォントを使うには、「Adobe のフォント(小塚書体など)を使う場合 」(http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/?OTF#v02c074b)に掲載されている謎の文字列がcid-x.mapの中身である。この中の、「Adobe-Japan1-6」となっている部分を、「Identity-H」に変える。
たしかにうまくいった。フォントも仮名が縦書き用のものに変更されていて美しい。「Adobe-Japan1-6」を「Identity-H」に変更するとなぜ問題が発生しないのか?それは私にはさっぱり分からない。
今回はひっかからなかったが、TeX Wikiの解説では、dvipdfmxを使うのに、dvipdfmのcid-x.mapを変更せよ、と書いてある*1。これは、「$TEXMF$fonts/map/dvipdfmx/base/cid-x.map」が正しい。
ここまでくる過程で、「mktexlsr」を実行するという記述をいくつか見たが、それは必要ないだろう。*2
これで、OTFパッケージの利用は完全になったということだろうか。

*1:古いバージョンではこのようにするらしい(?)

*2:最近はmktexlsrをを実行する必要がないとどこかで聞いた。mktexlsrをを実行すると今後ファイルを追加するたびにmktexlsrをを実行しなければならなくなるので大変だ。