日本と韓国を結ぶ橋の計画がある。
現在も韓国日本間には橋がかかっているが、この橋は北朝鮮が昔にかけたもので老朽化して使いものにならないらしい。
その橋を見に行った。橋は立派な石造りで、陸上は三層になっていて、人が通る道である。
車は、橋の下に掘られた地下道を通ることになっている。
しかし、車道は水がたまっていて車が走るのは難しそうである。
歩いていると橋を管理する事務所にはいりこんでしまった。
部外者がこんなところに入ったら拘束されるかもしれない。早く立ち去らねばと思う。隠れようとしていると、子供が一人出てきた。通報されると思ったのだが、子供は日本語の文章を私に見せる。それは子供が日本語を学んで自らかいたものであった。文体がまぜこたになっているが、子供にしてはちゃんとした文章なので、褒めた。北朝鮮のどこで日本語を習っているのだろうと思って、先生を聞くと、今年92歳になる老人だそうだ。自分父親もその先生から日本語を学んだらしい。父親は、北朝鮮の有力者であるようだ。
幹部の息子に取り入れば拘束を遁れられるかも知れないと思って、日本語が上手だとよいしょをしてみたのだが、最後に、文体がばらばらであるといって文章の添削をしてしまった。