土葬の墓が拡大していくのは気味悪い

id:monodoiさんのところで言及されているが、イスラム教徒の墓地が足りなくて困っているそうだ。
http://www.asahi.com/national/update/1017/TKY201010170288.html
日本でも、勿論土葬がおこなわれてきた。しかし、土葬墓は、無限定に広がったりはしにくいものである。なぜなら、一定の区画を埋葬用の墓地にして、そこを順繰りに再利用していたからだ。
そんなことをすると、どこに先祖が埋まっているのかわからなくなるではないか、というおそれを抱く人がいるかもしれない。しかし、わからなくなくなってもいいのである。埋葬した墓は、よほどのことがないと参りにいかない。
木の卒塔婆が腐って倒れれば参詣用の墓地に参詣用の石塔を建立して、石塔に詣ればいいのだ。勿論、石塔は空ではない。「お正念」が入っているのだ(両墓制*1)。
一度人を埋めたところにまた人を埋めるのは気味が悪いではないかと思うだろうが、それは気味が悪いに決まっている。掘り返せば遺品だけでなく、骨や髪の毛がでてくることもある。
私は子どもの頃、「墓掘っとたら毛のはえた髑髏がでてきて足に噛みついたんや〜。」という話を聞いて大層びびったものである。

*1:墓制はバリエーションが多いので、いろんなパターンがあるから勿論ここで述べた事例だけではない。