ヤスデで列車がとまる

ヤスデ:大発生、列車が運休…つぶれて車輪空回り 南九州
2010年11月21日 20時18分 更新:11月21日 21時1分
 21日午前7時ごろ、鹿児島県南九州市頴娃(えい)町のJR指宿枕崎線御領−石垣駅間で、線路に害虫が異常発生し、指宿発枕崎行き下り普通列車(1両編成)が徐行を余儀なくされた。この列車が1時間16分遅れたのをはじめ、後続の普通列車上下2本が運休、上り2本が最大1時間18分遅れ、計約200人に影響した。
 JR九州によると、異常発生したのは、ヤンバルトサカヤスデ。線路上でつぶされ、油のようになり、車輪が空回りして速度が落ち、ノロノロ運転になったという。列車には乗客約10人が乗っていた。
 鹿児島県などによると、ヤンバルトサカヤスデは台湾原産とされ、体長2.5〜3.5センチ。在来種のヤスデ(約2センチ)より大きい。一度に350個もの卵を産み、増殖能力が高い。農作物や人に害を及ぼすことはないが、コンクリートを好み、1平方メートルに数千〜数万匹も密集して家屋内に侵入する「不快害虫」。外界の刺激には青酸ガスを含むガスを発生することもある。同県内では91年に徳之島で初めて見つかり、奄美大島や南薩地方での被害が深刻で、県がまん延防止策に力を入れている。【村尾哲】
http://mainichi.jp/select/today/news/20101122k0000m040039000c.html