都合で結果はかわりません

かましいクラスが二つある。
一つのクラスは、クラスとしてのまとまりがあって、やかましさのなかにも統率がある。
もう一つのクラスは、統率が全くない。烏合の衆である。
烏合の衆のほうに、
「観察するに、やかましさというものにも種類があることを知った。○組もやかましいが、まだ統率がある。君らには統率がない。まさに烏合の衆である。せめて○組の持っている統率力を見習いなさい。」
と言った。
そうすると、
「どうせ、○組でも同じこといってるんでしょ。」
というやつがいる。
「私の観察する結果は不変である。○組でも同じことをいっている。」
というと。
「そんなの教育上よくないじゃないですか。」
という。
「君たちがどういう教育を受けてきたのかは知らないが、私は実証主義者なので、目的のために結果をかえたりはしない。」
といった。