お説教―人文系大学院博士過程後期課程進学者のために―

間借りしている院生の研究室で仕事をしていると、ドクターの試験が終わったけど発表がまだの院生が「落ちたらどーしましょー。落ち着かないんですよー。」とかいって現れる。
そこで私は、
君たちは、ドクターコースに進学して、何を望むのか?学位を取得して、何かいいことがあるのか?仮に3年で学位を取得したところで、君たちに明るい未来が開かれているのか?
否!学位を取得したところで、社会的評価は極めて低い。むしろマイナスだ。学位取得を前提としたパーマネントの仕事は、研究者しかない。
研究者になれるか?
なれぬとは言わぬ。
しかし、私をみよ!35にして時給で生活し、年収100万である。君たちは、35にして年収100万で耐えられるのか?毎年、毎年、来年の予定が白紙の人生にどこまで耐えられるのか!
研究できれば本望じゃないですか?
君は、学位を取得したらその場で死ぬのか?学位記を抱いて死ぬのならよし。もし死ねぬのなら30歳から後の数十年、亡者としていきるのか?
君たちは、教員免許はあるのか?
ありません?それはエベレストに袢纏を着て登るようなものであろう。学芸員資格?大阪府知事をみよ!平気で博物館を潰すのだ。あれをあほというなかれ。これからあのあほに続くあほはいくらでも出よう。
研究は、大学以外でもできる。本当に、研究が好きなのなら、まっとうな職を得て土日に研究すればよい。研究者が椅子に座ってふがふがしていれば済む時代は終わったのだ。仮に研究者になったとしても、研究できるのは土日くらいのものだ。研究者とまっとうな人生、もはや何の違いがあろう。
進学してもその先ろくな人生を送ることはできないのだ。
むしろ、落ちることをよろこぶべきである。
といいました。