コピペのレポート

朝、NHKのニュースでコピー&ペーストでレポートを作ってしまう不心得者についてのニュースがやっていた。
昔、まだインターネットなどがほとんど普及していなかった時代、レポートをコピー&ペーストで作成することは不可能であった。われわれ(あほな学生)は、図書館から適当な書物を借り出して、丸写しあるいは、適度な要約をもってレポートにかえたものである。
コピー&ペーストは、「図書館にいく」、「本を探す」、「丸写しの労力を裂く」という行為を無にせしめる画期的な方法である。決して悪いことではない。
問題は、ネット上に転がっている誰が書いたのかもよくわからない、何を見たのかもよくわからない(出典もよくわからない)文章を平気でコピー&ペーストしてしまう節操のなさであろう。
ネット上に転がっている情報でレポート(や論文←こらっ!)のねたを探すのはもはや常識であろう。ネット上には、現地の図書館にいかなければ手に入れるのが困難=かなりの調査が必要なデータが、地元の人たちの手によってアップされている場合が少なくない。
「おっ。ええ情報や。」と思ってそのまま利用してしまうのがいけない。ネット上の情報は、オリジナルの劣化コピーと見なければならない。まず何か紙の本、あるいは地元の口頭伝承があって、それを(あまり訓練を受けていない)だれかが出典あるいは伝承者を明記せず掲載していると考えなければならない。ネット上のデータの作成者がみた本も何かの孫引きかもしれない。
そんな不確かな情報を信じてしまうおまえはあほか、ということをよく理解させるためにはどうしたらよいのだろうか。
昔、図書館でかりてきた本を丸写ししていた自分にそんなことをいっても理解できたかどうかわからない。